アメリカ建国以来約200年分の「成功」にかかわる文献を調査し、その中から長期的な成功や幸福を得るための原則を抽出してまとめた『7つの習慣』。
世界的にベストセラーとなった自己啓発の名著です。
この『7つの習慣』は、多くの自己啓発書の原典とも言える1冊で、ぶっちゃけこの本があれば自己啓発書を何冊も読む必要ないかなーってくらいの内容になっています。
今回は『7つの習慣』の感想をお話しするとともに、『7つの習慣』の読み方についても分かりやすく簡単に解説します。
・『7つの習慣』を読んだ人の感想がわかる
・『7つの習慣』の読み方がわかる
【注意点 1】本記事では、要約や内容のまとめはしていません。本記事では感想と読み方の解説にとどめています。
【注意点 2】本記事は『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』についての内容です。『7つの習慣 : 成功には原則があった!』『7つの習慣 ファミリー』『7つの習慣 ティーンズ』『まんがでわかる7つの習慣』等については割愛しています。
<この記事は約7分で読める!>
第1章:『7つの習慣』の感想・レビュー
『7つの習慣』を初めて読んだのは数年前。
人生で辛いときに読んだんですが、僕はかなり心が救われました。
感想①:この7つの習慣は人生の土台になる
僕はいわゆる「成功」とやらをがむしゃらに追うタイプではないんですが、率直な感想として感じたのは、『7つの習慣』は人生の土台になる1冊だなーってこと。
幸せな人生には何が必要なのか?どうすればもっと幸せになれるのか?という疑問は、おそらくあなたも感じたことがあると思います。
でも僕らはその答えを学校で教わることはありません。
その答えは本来、社会の荒波に揉まれながら、何十年という研鑽を重ねて自分で見つけていかなければいけない答えなんでしょう。
ところが『7つの習慣』は、「幸せな人生を作りたいならこれが重要だよ」っていう答えをもう提示しちゃってるんですよね。
しかも、7つの習慣という枠組みにまとめて分かりやすい形に仕上げてくれています。
- 第1の習慣 主体的である
- 第2の習慣 終わりを思い描くことから始める
- 第3の習慣 最優先事項を優先する
- 第4の習慣 Win-Winを考える
- 第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
- 第6の習慣 シナジーを創り出す
- 第7の習慣 刃を研ぐ
『7つの習慣』では他にも、「インサイド・アウト」「P/PCバランス」「原則中心のパラダイム」「ミッション・ステートメント」「影響の輪」「第Ⅱ領域」「信頼口座」など重要な考え方がそこら中に書き記されています。
つまり、こういった「良き人格」に必要なものを習慣にして身につければ「良き人生」を作ることができる。これが『7つの習慣』の基本的なメッセージだと僕は解釈しています。
この1冊を読めば、人格と人生に必要な考え方を自分の中にインストールできますね。
感想②:人格のバランサーとして使える本
『7つの習慣』は、テクニックを学んで生活に実践するタイプの本ではなく、本を読んで重要な考え方を自分の中に入れ込んでいくタイプの本です。
心や人格に栄養を与えるような本ですね。
なので、定期的に読み返して自分の内面・人格を調整していくような使い方をしていくのが『7つの習慣』の良い使い方になると思います。
実際、『7つの習慣』を年末とか節目に読み返すって人の話もチラホラ聞きますし。
僕らは、毎日の忙しさに追われたり日々のニュースや情報に影響されたりすると、どうしても考え方やものの見方が偏ってきます。
それをそのまま放置しちゃうと、その良くない思考がまさに「習慣」になってしまい、習慣が人格になり、人格が…と悪影響の連鎖状態に陥ります。
それを防いで軌道修正するために、『7つの習慣』は良いバランサーになると思います。
「なんか最近、内面が荒んできたな…」ってときは、一度立ち止まって『7つの習慣』をパラパラめくると、「あ、そうだった。この考え方が重要なんだった」と内面を調整できるのでおすすめです。
第2章:『7つの習慣』への批判的な感想【危険?くだらない?】
僕はわりと好意的な感想なんですが、一方で『7つの習慣』への批判的な感想もいくつかあるんですよね。
批判的な感想①:「成功の押し売り感」が苦痛に感じるかも
『7つの習慣』は、まずそもそもの前提として「人生の成功を掴みたい人」を対象にしている本です。
なので別にそこまで成功を求めてないよって人からすると、読むのがキツイ部分があるんですよね。
読んでいて「この感じは受け付けないな…」「なんか違和感あるな…」って感じる人もいるかも。
また、『7つの習慣』で提示している「成功」って結構ハードルが高くて、人によっては苦痛に感じる場合もあると思います。
批判的な感想②:解釈によっては「主体的」が考え方を偏らせる
『7つの習慣』では、まず基本的な習慣として「第1の習慣 主体的である」を提示しています。
問題は自分の外にあると考えるならば、その考え方こそが問題である。私たちの行動は、自分自身の決定と選択の結果である。
このように著者は自分の行動に責任を持つ重要さを語っていますが、これは解釈を間違えると「自己責任」によって考え方が歪んでしまう危険があります。極端な話、「この世の不利益は全て当人の能力不足」なんて偏った考え方になってしまう恐れも。
・今、悪い状況に陥っているのも自分の責任なんだ
・主体性のないアイツはダメダメだな
・結局すべて自分のせいだろ
なんて考え方に偏っちゃうと、自分のメンタルを傷つけることになりますし、他者を傷つける言動をしてしまう危険性もあるので取り扱いには注意です。
『7つの習慣』が言わんとしていることは、自分の行動は自分の意思で自由に選ぶことができるということ。自分の言動には責任も伴うが、その責任は自分の意思で選択した言動だからこそ引き受けられるってことです。
つまり、人にはどんな状況であっても選択する自由はあるという文脈で「主体的」と言っているのであって、人間を評価する判断材料として「主体的かどうかを使え」とは言っていません。
人を評価する材料として「主体性」を使うのは、自分や他人を傷つける思想になりかねないのでここは注意点ですね。
批判的な感想③:抽象的&理想主義すぎて実践しにくい
『7つの習慣』はテクニックや方法論を述べた本ではなく、どういう考え方・ものの見方が人生で大切なのか?を説いた本なので、抽象的かつ理想主義に走った面があります。
ここも1つ批判的な感想が出るポイントでしょう。
自分の内面や人格に栄養を与えることはできますが、いざ得た知識を生活に実践してこうとするとなかなか難しい。
どうやって実生活に落とし込んでいけばいいのかが分かりにくい本ではありますね。
批判的な感想④:難解で読みにくい
『7つの習慣』の場合(特に『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』)、「ミッション・ステートメント」「マネジメント」「リーダーシップ」「パラダイム」「シナジー」など横文字が多く、内容も難解なビジネス書。
なので、単純に読みにくいと感じる人もいると思います。
読みにくくてキツイ…と感じる場合は、まず分からない単語を1つずつ調べるだけでもOKです。
批判的な感想⑤:ベストセラーだが読む人を選ぶ
定期的に読み返すことで人格・内面を調整できるバランサーとして使える1冊ですが、読む人を選ぶ本でもある、というのが『7つの習慣』への印象です。
まぁそもそも万人に合う本なんて存在しないのでそりゃそうなんですが、「成功」を強調する内容、節々に感じる宗教っぽさ、やや冗長に感じる文章、抽象的で少し難解な内容など、『7つの習慣』が合わない人も意外といるんじゃないかと。
ただ、役に立つかどうかで言えば、僕的には間違いなく役に立つ本だと思っています。
第3章:『7つの習慣』の読み方を第1~7の習慣までまとめて解説
一長一短ある『7つの習慣』ですが、抽象的で難解な内容なので読みづらい、どうやって読めば『7つの習慣』の知識をしっかりインプットできるのか分からない、そう感じる人もいるでしょう。
というわけで、こうやって読んでいけば知識をしっかりインプットできるよ、こうやって読めば自分の生活にも応用しやすいよっていう『7つの習慣』の読み方をガッツリ解説しておきますね。
効率良く『7つの習慣』を読書したい人は必見です。
『7つの習慣』を読むうえで重要な考え方
『7つの習慣』は、どういう考え方・ものの見方が人生で大切なのか?をまとめた内容になっているので、読むうえでは「この知識は自分の生活や人生にどう役立つのか?」という視点を常に持っておくのが大切です。
これは役立つぞ!と感じたものは自分の中にインプットしていけばいいですし、これはちょっと違うよな…と感じたものは採用しなくてもOK。
変に全部を信じ込むのも思想が偏りますし、逆に全部を拒絶してしまうと役に立つ知識を得られないので、うまくバランスを取りながら読んでいきたいですね。
そして、自分の今までの経験や自分の言動を振り返りながら「こういう場面でこの知識が使えるかも?」と想像しながら読んでいくと、より生活に応用しやすくなると思います。
ただそうは言っても、こういったビジネス書をあまり多く読んでいない人からするとそもそも読みにくい本ではあるんですよね。
なので内容が難しいなぁ…と感じたら、まずは分からない単語の意味を調べるだけでも十分なインプットになります。
英語の勉強と同じで、文章の構造はまず単語から成り立っているので、単語の意味を1つずつ調べて噛み砕いていくと、かなりスムーズに読めるようになります。
まとめると、『7つの習慣』を読むうえで重要なポイントは以下の3つです。
- 「この知識は自分の生活や人生にどう役立つのか?」という視点を持ちながら読む
- 今までの経験や普段の生活を振り返りながら「こういう場面でこの知識が使えるかも?」と想像しながら読む
- 分からない単語はその都度調べる
第一部「パラダイムと原則」の読み方
この第一部では、『7つの習慣』の土台となる考え方がまとめられています。
以下にまとめた14個の質問の答えを探していくイメージで読書してみてください。
そうやって『7つの習慣』を読み進めていくと、必要な知識をインプットしやすいと思います。
第1の習慣「主体的である」の読み方
第1の習慣「主体的である」の章では、以下の8つの質問への答えを探してみてください。
第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」の読み方
第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」では、以下の6つの質問への答えを探しながら読み進めてみましょう。
第3の習慣「最優先事項を優先する」の読み方
第3の習慣「最優先事項を優先する」では、以下の8つの質問が役立つと思います。
「相互依存のパラダイム」の読み方
「相互依存のパラダイム」の章では、以下の3つのポイントが要点になります。
第4の習慣「Win-Winを考える」の読み方
第4の習慣「Win-Winを考える」では、以下の4つの質問を意識しながら読み進めてみてください。
第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」の読み方
第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」では、以下の3つの質問をどうぞ。
第6の習慣「シナジーを創り出す」の読み方
第6の習慣「シナジーを創り出す」の場合は、この3つの質問で要点が分かりやすくなると思います。
第7の習慣「刃を研ぐ」の読み方
第7の習慣「刃を研ぐ」では、この3つの質問を参考にどうぞ。
【まとめ】『7つの習慣』はこうやって読むと実践しやすいかも
『7つの習慣』の感想と、読み方を解説させていただきました。
こういった質問に沿って本を読んでいくと、かなり要点をつかみやすくなり頭に入りやすくなるかと。おすすめです。
この質問はあくまで一例なので、むしろ自分で疑問リストみたいなものを作っていただいて、その疑問の答えを探すように『7つの習慣』を読んでいく方が読書効果は高いと思います。
問題はどうやって『7つの習慣』を生活に落とし込んで習慣にしていくか?なんですが、「1日に1つの習慣に取り組んでみる」というやり方が1つ良い方法ですね。
例えば、、、
- 明日は第Ⅱ領域に入る活動を1つ取り組んでみる
- 職場で1回だけ「共感による傾聴」をやってみる
- 1日に1回「刺激と反応の間にある選択の自由」を思い出す
とか、まずできそうなことから取り組んでいくと実践しやすいと思います。
『7つの習慣』といえば、アメリカ建国以来約200年分の「成功」にかかわる文献を調査し、その中から長期的な成功や幸福を得るための「原則」を抽出してまとめた自己啓発書の原典的な1冊。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.M[…]