『7つの習慣』といえば、アメリカ建国以来約200年分の「成功」にかかわる文献を調査し、その中から長期的な成功や幸福を得るための「原則」を抽出してまとめた自己啓発書の原典的な1冊。
本書では、人類にとって不変の真理である「原則」を中心に生きる大切さが繰り返し主張されています。
この本を読み進めていくと「ふむふむ。原則を中心にして生きるってめっちゃ重要だな!」と感じるんですが、一方で「あれ?じゃあその原則ってなんだ?」という疑問も湧いてくるんですよね。
なにせ本書では「原則とは何か?」について具体的に記述している箇所が少ないので、なかなか腑に落ちないって人も実は多いんじゃないかと思います。
そこでここでは、『7つの習慣』の中でスティーブン・コヴィーさんが言及している「原則」を一覧にしてまとめました。
・『7つの習慣』の原則リストが手に入る
・『7つの習慣』の原則を生活に取り入れる方法がわかる
<この記事は約2分で読める!>
第1章:『7つの習慣』で最も重要視している「原則」とは?
原則とは何か?まずはその定義からハッキリさせておきましょう。
『7つの習慣』における「原則」の定義
『7つの習慣』ではまず、人間の有意義なあり方を支配する「原則」が存在するという考え方を基本にしています。
自然界に存在する引力の法則と同じように、時代に左右されず不変にして普遍の絶対的な法則が人間社会にも存在している。これが基本的な考え方として提示されています。
そのうえで『7つの習慣』における「原則」の定義とは、主観的な現実ではなく客観的な現実。人間の成長と幸福を左右する絶対的なルールであり、人類の歴史がたどってきたあらゆる文明社会に織り込まれ、長く繁栄した組織や家族の根っことなっている自然の法則のことです。
スティーブン・コヴィーさんいわく、「原則」は自明のものであり、誰でも日常生活の中でその有効性を確認できるものばかり。すべての人間の内面に必ず存在している…とのこと。
原則に対する忠実さの度合いが違ったり、原則が見えず感じとれないことがあっても、内面のどこかには必ず潜んでいるのが原則だと定義しています。
つまり、それだけ「原則」というのは人類にとって普遍的で絶対的なルールだということですね。
『7つの習慣』に出てくる「原則」の一覧
では、「原則」の定義を踏まえたうえで、具体的にどういったものが「原則」なのか?を解説しますね。
『7つの習慣』の中で記述がある「原則」を、以下にリスト化しました。
- 自分の人生は自分で創造する
- 農場の法則(種を蒔いたものしか刈り取れない)
- 公正(平等や正義という概念の土台)
- 誠実
- 正直
- 人間の尊厳
- 奉仕・貢献
- 本質
- 美徳
- 可能性
- 成長と変化(そしてそのプロセス)
- 忍耐
- 養育
- 励まし
- P/PCバランス(成果と成果を生み出す能力のバランス)
- パーソナル・ビジョン(主体的である)
- 刺激と反応の間にある選択の自由
- パーソナル・リーダーシップ(終わりを思い描くことから始める)
- すべてのものは二度つくられる
- パーソナル・マネジメント(最優先事項を優先する)
- 人はモノよりも大切である
- 根のない木に実はつかない(※物事には順序がある、という意味の原則)
- 愛
- 人間関係におけるリーダーシップ(Win-Winを考える)
- 共感によるコミュニケーション(まず理解に徹し、そして理解される)
- 創造的協力(シナジーを創り出す)
- バランスのとれた再新再生(刃を研ぐ)
- インサイド・アウト
ざっとこれだけの原則があります。
お気づきの方もいると思いますが、『7つの習慣』はこの中にある7つの原則を体系的にまとめたもの。
- パーソナル・ビジョン(主体的である)
- パーソナル・リーダーシップ(終わりを思い描くことから始める)
- パーソナル・マネジメント(最優先事項を優先する)
- 人間関係におけるリーダーシップ(Win-Winを考える)
- 共感によるコミュニケーション(まず理解に徹し、そして理解される)
- 創造的協力(シナジーを創り出す)
- バランスのとれた再新再生(刃を研ぐ)
これらの原則を習慣的に行うことで人格を磨き、効果的で有益な、そして心安らかな生き方ができる力をつけようという主旨になっています。
「原則」に関する注意点
ただ、『7つの習慣』における「原則」って、数が多すぎるうえに抽象的なので、なかなか実生活に応用しにくいんですよね。
しかも原則って『7つの習慣』で取り上げられているもの以外にも数多くあると思います。原因と結果の法則とかね。
そこが『7つの習慣』の問題点ではあると思います。
一応その指針として「この7つの習慣に取り組もう」と提示してくれていますが、具体的にどうやって生活の中に取り入れているか?どうやればこの7つの原則を習慣化できるのか?までは記述がないので自分なりに工夫していくしかありません。
アメリカ建国以来約200年分の「成功」にかかわる文献を調査し、その中から長期的な成功や幸福を得るための原則を抽出してまとめた『7つの習慣』。 世界的にベストセラーとなった自己啓発の名著です。 (function(b,c,f,g,a,d,[…]
第2章:『7つの習慣』の原則を生活に取り入れる2つの方法
『7つの習慣』の原則をどうやって生活に取り入れていくか?については、色々とアプローチがあると思います。
ひとまず、以下の2つの方法が取り組みやすいのでご紹介しておきますね。
方法①:原則リストを定期的に見返して内面を調整する
そもそも「原則」って「これが原則だからこの原則に沿って生きよう!」と言われてすぐ実践に移すのは難しいです。
なので逆に、実生活の経験から「あ、ここで原則が働いているな」「あのときはこの原則をおろそかにしていたな」「こういう状況になると原則からズレちゃうな」と照らし合わせて原則が生活にどう影響しているか?をチェックしてみるのがおすすめです。
こうすると原則がより身近に感じやすくなります。
先ほどリスト化した原則は、いわば人格の基準点。
「原則が生活にどう影響しているか?」をチェックして、この人格の基準点に合うように自分の内面を調整していく。
これを習慣にしていくと、原則という人格の基準点に近い人格へと自分を調整していけると思います(何十年って時間がかかる作業になりそうですが…)。
方法②:問題や悩みができたときに原則を振り返る
何か問題が起こったときや悩みごとができたときに、原則を振り返って解決のヒントを探してみる。こういう使い方もできますね。
今起こっている問題はどの原則が根っこにあるか?どの原則をおろそかにしてしまっているか?と問いを立ててから、原則リストをチェック。
おろそかにしていた原則が見つかったら、どうやってその原則を実生活で使っていくか?を考えてみる。
こういったアプローチで進めていくと、1つの突破口になるかもしれません。
【まとめ】『7つの習慣』の原則とは、人格の基準点
『7つの習慣』の原則は、人格の基準点であると僕は解釈しています。
どういう人生の形を実現するのであれ、良い人格があれば有利なのは間違いない。
であれば「やっぱり良い人格にはこれが必須だよね」という原則を集めた人格の基準点があれば、それだけ自分なりの理想の人生を実現しやすくなると思います。
ただ、「じゃあその原則とはなんぞや?」って言い始めると、抽象的かつ定義もあいまいなものが数多く集まって混乱してしまうんですよね。
なので、ぶっちゃけ僕はもう「自分が原則だと思うものを各々で原則と定義する」って方針で良いのではないかと感じています。
それが良い人格の基準点になるものであれば、取捨選択して自分なりの原則に定義してリスト化する。
自分なりの原則リストを取捨選択しながらブラッシュアップしていき、何年・何十年かけて出来上がった原則リストが、結果的に自分の人生にとっての原則になるはずです。