仕事や恋愛、家族など色んな人間関係において「この人はほんとにもう!」って言いたくなる「面倒くさがり」の人。周りにいて困っていませんか?
面倒くさがりの人に対して、どう接すればいいのか悩みどころですよね…。
そこで今回は、「面倒くさがりの取扱説明書」と題しまして、面倒くさがりの人の特徴や、彼らがめんどくさがる原因&心理、面倒くさがりの人との接し方をご紹介しました。
また、自分のめんどくさがり屋の性格にも困っている…って方のために、めんどくさがり屋レベルの簡易自己診断、めんどくさがり屋の性格を直す改善方法も解説します。
・面倒くさがりな人への接し方がわかる
・自分の「めんどくさがり屋レベル」が自己診断できる
・めんどくさがり屋の性格の短所と長所がわかる
・めんどくさがり屋の性格を直す改善方法がわかる
面倒くさがりな人の生態がわかれば、互いにイライラせず丁度いい距離感で付き合っていけると思います。
<この記事は約7分で読める!>
第1章:めんどくさがりの特徴!ケース別でまとめてみた
まずは面倒くさがりの人の特徴を見ていきますね。
めんどくさがりの特徴【仕事・会社編】
仕事上での人間関係、会社内や職場の人間関係において、こんな「面倒くさがり」に遭遇した経験ありませんか?
めんどくさい仕事や雑用を部下や新人に押し付ける
何かとめんどくさい仕事や、誰もやりたがらない雑用を部下や新人に押し付ける人。これは厄介な面倒くさがりの特徴の1つです。
学ばせるため、経験を積ませるために。そういう目的があるならともかく、単に自分がめんどくさくてやりたくないからって理由で、立場が下の人に仕事を押し付ける人は要注意人物です。
押し付けられた方は勘弁してくれって気持ちですよね…。
そもそも仕事に対するモチベーションが低い
何かと「めんどくせぇ」と言い、あまり仕事をしたがらない人。こういう面倒くさがりも割と多いのではないでしょうか。
一緒に働く方からすると、やっぱり面倒くさそうな雰囲気をプンプン漂わせている人とは働きたくないですし、ちょっとイラッとしちゃいますよね。
消極的で自ら進んで仕事をしたがらない「指示待ち」タイプ
誰かの指示があれば動くけど、特に指示がなければ自分から進んで動くことがないタイプの人も、面倒くさがりの特徴ですね。
面倒くさがりの人は基本的に「動きたくない、ラクをしたい」と思っているので、自分で考えて動くことをしない傾向があります。
周囲の人からすれば、いちいち指示を与えてあげないといけないので、なかなかに面倒なタイプです。
めんどくさがりの特徴【男女の恋愛関係編】
彼氏、彼女との恋愛関係においては、こんな面倒くさがりの特徴があります。
休日は家でゴロゴロばかりしている
休日はいつも家でゴロゴロばかり。テレビを見るかスマホをいじるかで、遠出するよりも家デートが多い…。
彼氏・彼女との時間の過ごし方がいつもこんな感じだと、「このままでいいのかな?」と不安になりますよね。
いつも同じようなデートでマンネリ
基本的に恋人が面倒くさがりだと、インドアなデートが多くなりがち。たまに行くアウトドアなデートでも、大体似たようなデートでマンネリを感じやすくなります。
面倒くさがりの人は、新しいことをしたり計画を立てたりすることが少なく、「いつもと同じでいいや」となる傾向があります。
恋愛においても、こういった特徴はデメリットになりやすいですね…。
LINEすらも面倒くさいのか、返信が遅いし雑
恋人同士なのにLINEの返信が遅いし、返信があっても短文で雑。
相手がこんな感じだと、「自分と会話したくないのかな…」とちょっとモヤモヤした気持ちになりますよね。
恋人が面倒くさがりだと、何かと不満を感じることが多くなりがち…。
めんどくさがりの特徴【旦那・嫁の夫婦編】
旦那・嫁の夫婦間においては、どんな面倒くさがりの特徴があるのでしょうか。
料理や家事、片付けをしたがらない
料理や洗濯、掃除、片付けなどの家事をしたがらない。
料理はいつも簡単にできるものばかりで、メニューのパターンも少ない。洗い物や洗濯物は何日か溜まってからようやく。部屋は基本的に散らかっていて、掃除や片付けはたまにしかしない。
夫婦間で決めた家事の分担ルールも、全然守ってくれない。
面倒くさがりがパートナーだと、生活する上でこういったトラブルが起こりやすくなりますね。
休日は家でゴロゴロ。テレビかスマホ見てばかり
休日は家でゴロゴロ、テレビかスマホを見てばかりで動こうとしない。
これもよくあるパターンの1つ。奥さんからすれば小言の1つも言いたくなると思います。
結婚記念日や誕生日をめんどくさがる
夫婦にとって大事な結婚記念日や誕生日をないがしろにして、「あ、忘れてた」なんてことがしょっちゅうあると、なかなか辛いところ…。
特に、一方が凄く大切に考えているにもかかわらず、相手がめんどくさがって全然考えてくれない…ってなる場合は夫婦間に亀裂が入る恐れも…。
子育て、育児への関心が薄い
子育て、育児への関心が薄い。これもダメな面倒くさがりの特徴の1つ。
子どもを連れて外出しても、旦那はスマホをいじってばかりで全然子どもの相手をしてくれない。育児方針とか相談したいのに、全然話を聞いてくれない。「子育てはお前の仕事だ」って態度に腹が立つ…。
子育ては本来、夫婦が手を取り合って行うもの。子育てへの関心の有無は、夫婦間の関係自体にも影響する問題です。
この特徴は1番大きなデメリットですね…。
めんどくさがりの特徴【友人編】
面倒くさがりの友達の特徴としては、以下のようなものがあります。
LINEの返信が遅い、既読スルーはしょっちゅう
食事や遊びの誘いのLINEをしても、なかなか返信が返ってこない。スマホのゲームはするくせに、なぜかLINEは返さない。
ちょっとした雑談も既読スルーが多く、やり取りがすぐに終わる。向こうからLINEが送られてくることは皆無に等しい。
こういった場合は友人が面倒くさがりの可能性がありますね。
ザ・面倒くさがりの人は、そもそもコミュニケーション自体がめんどくさいと感じている場合があるので、LINEも面倒だと感じているんですね。
誘っても断られるか、ドタキャンされることが多い
食事や遊びに誘っても、断られることが多い。会う予定を立てていざ約束の日になると、急に「体調が悪くて…」とか「ちょっと用事ができて…」とドタキャンされることが多い。
面倒くさがりの人は、予定を決めて約束をしても、いざ当日になると出かける準備をしたり遊んだりするのが急にめんどくさいと感じることがあります。
結果、何か理由を付けてドタキャンすることが多いんですね。
第2章:なぜあの人はめんどくさがり?その原因と裏にある心理
面倒くさがりの彼らがめんどくさがるのは、ある5つの原因が裏で影響していると考えられます。
原因①:体調不良や疲れなどによって脳の働きが低下している
「めんどくさい…と感じるのはなんでだろう?」と原因を掘り下げていくと、結局めんどくさいを生んでいるのは「脳」なんです。
脳の働きは、体調不調、過度の疲労、睡眠不足、空腹などの体の調子がイマイチだと、ガクッと低下することが分かっています。
体調不良などで脳の働きが低下すれば、「僕は今日調子悪いんだ、元気よく働く余裕なんてないよ」と脳が感じやすくなるんです。
「めんどくさい…」と感じるのはつまり、脳からの「今ちょっと無理!」っていうメッセージなんですね。
脳科学の権威である加藤俊徳博士は、著書『「めんどくさい」がなくなる脳』の中で、めんどくさいが発生する要因の1つとして「脳の処理能力が低下すること」を挙げています1。
脳の働きが低下して、集中力・判断能力・意志力・感情のコントロール能力がどが下がれば、余計に「めんどくさいからサボろうよ」って誘惑に負けやすくなりますし、体の不調は意外とヤバい影響が出るんですよね。
面倒くさがりの人たちも、もしかしたら日頃の疲れや睡眠不足などによって脳の働きが低下してしまっているのが原因かもしれません。
原因②:過度なストレスなどが原因で行動する意欲や脳の処理能力が低下している
過度なストレスがメンタルに悪い、というのはもう常識だと思います。
メンタルが悪化し、不安やネガティブ思考がぐるぐると頭の中を駆け巡っている状態では、前向きに行動しようって意欲が生まれにくいのは明らかですよね。
ただ、もっとヤバいのが「脳の処理能力の低下」です。
過度なストレスなどによって不安やネガティブ思考が生まれやすい状態になってしまうと、「不安やネガティブ思考を考えること」に脳の処理能力が無駄に使われてしまうせいで、本来の脳の処理能力が発揮できないって考え方があるんです。
行動経済学の専門家であるセンディル・ムッライナタン教授とエルダー・シャフィール教授は、「不足している、満たされていないと感じる(欠乏を感じている)ものがあると、その欠乏感のせいで他のことに集中する能力が邪魔されてしまうのではないか?」という見解を述べています2。
例えば、目の前の仕事に対して80%の処理能力を使って取り組まないといけないのに、不安や心配事などを思い悩むことに80%の処理能力を使っていたとしたら、仕事に対して使える処理能力は20%しか残っていません。
こんな状態では、本来その人が持っている能力を出すことは不可能ですよね。
なので、面倒くさがりのがめんどくさがるのも、実はストレスや不安によって本来持つ脳の処理能力が阻害されてしまっているせいなのかも…。
原因③:行動する意味やメリットを感じていない
人間は意識的にせよ無意識的にせよ、何か行動する意味やメリットを感じないと動きにくい生き物です。
人間には、生存して種を存続させるために備わっている2つの基本的な本能があります。
その2つの基本的な本能とは、「得たい欲求」と「失いたくない欲求」です。快楽と痛みの法則とか呼ばれることもありますが、要するに損得の欲求ですね。
人間は古来より「得たい欲求」によって、自分を生存させ種を増やし続けてきました。
食欲によって栄養源を確保するよう仕向け、性欲によって種を存続させるようと仕向け、睡眠欲で疲れた体を回復させようと仕向ける。こうして生存してきたわけです。
と同時に「失いたくない欲求」も自分の身を守るためには必要でした。
危険な動物に対して人間は無力ですが、今日まで生き残ってこれたのは「恐怖や不安」といった負の感情があればこそです。
そしてこの「失いたくない欲求」は、「めんどくさい」にも関係していると考えられます。
めんどくさがってラクをしようとするのは、いざというときのためにエネルギーを温存しておこうという本能的な働きがその裏にある可能性があるんですね。
つまり、その本能的な欲求よりも「魅力的な行動する意味やメリット」がなければ、なかなか重い腰を上げられないわけです。
結局、面倒くさがりの本人が「めんどくさがる気持ち良さ」の方が強いと感じていたら、ずっと面倒くさがりのままになっちゃうんですよね…。
原因④:主体的に行動した経験が少ない
主体的とは、自らの意思で進んで何か行動を起こす態度を示している状態のこと。要するに「自分の頭で考えて自分から進んで行動を起こしているかどうか」ってことですね。
この「主体的かどうか」っていうのは、教育や人間開発の分野ではかなり重要視されています。
世界的に読み継がれている伝説的な名著『7つの習慣』では、1人ひとりがより良い人生を送るために重要な7つの習慣を紹介していますが、このうち第1の習慣にして他すべての習慣の土台となっているのが「主体的である」です3。
この「主体的である」が身についていれば、誰かに動かされるのではなく自ら動く人になれる一方で、主体的でないと誰かに動かされるだけの人間になってしまうとも指摘されています。
人は経験していないことや不慣れなことに対して、どうしても行動を起こしにくくなる傾向があります。
主体的に行動した経験が少ないと、「めんどくさいからいいや。誰かが指示してくれるのを待つか」となっちゃうわけです…。
原因⑤:めんどくさがることが癖付いて習慣になっている
めんどくさがることが癖になり、もう習慣化してしまっている場合は、ほぼ自動的に「めんどくさい」が発生する体になっちゃいます。
面倒くさがりがめんどくさがるのも、長年積み重ねてきたせいで習慣になっているのが原因の1つとしてありますね。
脳は学習性が高く、反復して経験するほど脳の回路が強化されて、どんどん上達していきます。
例えば、モンハンみたいなゲームでも、最初はしょぼいモンスターを狩るのも精一杯だったと思います。ですが慣れてくればラスボス級のモンスターであっても、攻撃パターンを完全に把握して半自動的に攻撃を繰り出し、ラクに倒せるようになりますよね。
これと同じで、「めんどくさがること」を何度も反復してしまうと、面倒くさがりレベルがどんどん上がってしまいます。
第3章:【めんどくさがりの取扱説明書】周囲のめんどくさがり屋との接し方
周囲にいる面倒くさがりな人とどう接していけばいいのか?これはなかなか難しい問題…。
ですが、まず心の中に持っておきたいのは「相手の背景にある事情を察してできるだけ理解するように心がける」こと。
ここまで見てきたように、面倒くさがりな人が面倒くさがりな原因は、必ずしもその人自身に問題があるとは限りません。
心身の不調やこれまでの人生の環境など、その人以外の部分に実は根深い原因があるかもしれないからです。
なのでもし今度、面倒くさがりな人に「イラッ!」としたら、「いや、もしかしたら疲れていたり強いストレスがあったりで、やる気が下がってるのかもしれないな」と考え直してみる。
すると共感できる部分が見つかると思います。
人間の表面的な部分だけ見て「この人はほんとにもう!」っていちいち感情的になっていたら、こっちのメンタルが悪くなっちゃいます。
それよりも「実は何か事情があって面倒くさがりになっているのかもしれない」と理性的に考えていく方が、冷静に余裕を持って接しやすくなりますよね。
第4章:あなたは大丈夫?「めんどくさがり屋レベル」の簡易自己診断でチェック
第4章からは「自分のめんどくさがり屋な部分を直すには?」というテーマで進めていきますね。
まずはこれから行う10個の質問を通して、「めんどくさがり屋レベル」を自己診断してみましょう。1分ほどで終わる簡単なテストを用意しました。
これから行う10個の質問にすべて「はい」か「いいえ」で答えてくださいね。
「はい」の数だけを数えておいてもらうと診断結果が分かりやすいと思います。
それでは始めます。
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
・はい
・いいえ
あなたの「めんどくさがり屋レベル」の診断結果
お疲れ様でした。
10個の質問のうち「はい」はいくつありましたか?
診断結果は以下になります。
0~1点:
あなたは「めんどくさがり屋」ではありません。
2~3点:
あなたは「めんどくさがり屋レベル」が普通の人です。
4点~6点:
あなたは「めんどくさがり屋」レベルが少し高いです。
7点~8点:
あなたは「めんどくさがり屋」である可能性が高いです。
9点~10点:
あなたは「めんどくさがり屋」です。周囲からもそう思われている可能性があるので注意です。
いかがでしたか?
簡易診断なのであくまでも目安になりますが、めんどくさがり屋レベルが高い結果になった人はぜひ次章にお進みください。
第5章:めんどくさがり屋の長所と短所は?
めんどくさがり屋と聞くと、どうしてもマイナスなイメージが先行しますが、ちゃんと長所もあります。
長所を活かしつつ短所を改善していけば、めんどくさがり屋の特性をうまく扱いながら生活できるはずです。
めんどくさがり屋の長所3つ
ラクをしたがるからこそ効率性を重視する
めんどくさがり屋は基本的に「ラクしたい」生き物なので、できるだけ無駄なことをせずに効率良く進めたいと考える傾向があります。
つまり、普通の人たちがやりがちな無駄な労力を避け、本当に重要なことだけに絞って行動することができる長所を持っているんです。
実際、成功者には意外と面倒くさがりが多いという話がありますが、これも80%の成果を生み出すたった20%の重要な行動を見極められるからって見方もできるわけです。
効率性を重視するめんどくさがり屋の長所は、意外と大きな強みなんですね。
先延ばしにしがちだからこそ慎重な判断ができる
めんどくさがり屋の特徴として先延ばしにしがちってよく挙がりますが、これは実は長所でもあります。
心理学や行動経済学の世界では、しばしば「何かを決めたり判断したりする場合、直感的に選択すると意外と間違いを犯しやすい」と考えられています。
人間の思考には、無意識に自動的に素早く判断する「システム1」と意識的に分析して考える「システム2」があり、システム1による判断や思考は、速いが実は誤りが多いという弱点があると言われているんです。
特に現代は日々接する情報が多く、小さい判断から大きい決断まで、様々な意思決定が求められる時代です。
人間の意思決定に詳しいフランク・パートノイ教授は、『すべては「先送り」でうまくいく』の中で「現代生活の急速なペースに押されてほとんどの人が多くの場面で性急すぎる判断をしている」と語っています4が、そのせいでミスを犯すこともあるわけです。
あのときちゃんと調べておけばもっと良い物が買えたのに…。なんでこんな物買っちゃったんだろう…。つい頼まれて仕事を受けちゃったけど、もっとちゃんと考えれば良かった…。こういった経験は誰でも一度はあると思います。
めんどくさがり屋が持つ「先延ばしにする力」は、実はこういう人間の弱点に対抗できる手段になります。
「考えるのも決めるのもめんどくさいし、後にするか」とめんどくさがれば、意外と正しい判断ができるようになるかも。
短期決戦の爆発的な集中力を持つ
もしあなたが、夏休みの宿題を8月の終わりに一気に終わらせるタイプなら、おめでとうございます。爆発的な集中力の持ち主です。
締め切りや期限が迫り、重い腰を上げたときこそ、めんどくさがり屋が本領を発揮するタイミングです。
タイムリミットによる強制力が発動すると、人は自分が持てる注意力・集中力をすべて発揮してビックリするような成果を出すことありますよね。この現象は「集中ボーナス」と言われています。
めんどくさがり屋は何かとぐずぐず先延ばしにしがちですが、それがかえって集中ボーナスを生み出し、とんでもない集中力を発揮できる場合があります。
「めんどくさがり屋」って、世間的には「改善すべき!」「めんどくさがり屋は短所!」とか言われることが多い性格ですよね…。 [word_balloon id="2" position="L" size="S" balloon="freehand[…]
めんどくさがり屋の短所3つ
消極的で行動力が低い
めんどくさがり屋の大きな短所といえば、消極的で行動力が低いこと。何をするにも億劫で、できるだけラクをしようとします。
自分の人生を良い方向に動かしていくにも、誰か他の人を手助けするにも、行動力がないとやっぱり難しいんですよね。
また、意外と周囲は人の態度を見ているので、周りからの印象もマイナスな方向にいきやすくなりがち…。
ただ、行動力は今からでも十分上げられるので、色々と工夫して改善していきたいところ。
仕事がめんどくさい、人間関係がめんどくさい、行動するのがめんどくさい…。このめんどくさい気持ちはどうすればいいんだろう…。 今回は「めんどくさい」にお悩みの方に向けて、心理学や脳科学の知識に基づいためんどくさいを解消して行動力を上げる方法を[…]
何かと先延ばしにする
先延ばし癖のメリットはお話ししましたが、後回しにしない方がいいことまで先延ばしにしてしまうのはNG。
部屋の片付けや掃除、洗濯、その他ちょっとしたことで面倒だと感じるとついつい先延ばしにしてしまうなら注意ですね。
とはいえ、これも実は工夫次第で改善できるので次章を参考にしていただければ幸いです。
計画を立てたがらず行動にムラがある
めんどくさがり屋は、まず計画を立てるのがめんどくさいと感じます。
誰かに計画を立ててもらってもその通りに行動するのもめんどくさいと感じやすいので、行動にムラがあるんですね。
計画をあまり立てたがらないせいで、友達との旅行の計画から人生設計に至るまで、多くの場面で行きあたりばったりになりがちです。
計画を立てることよりも計画を立てずに失敗することの方が面倒だと、考え方を柔軟にするのが大切です…。
第6章:めんどくさがり克服!めんどくさがり屋の性格を直す改善方法
めんどくさがり屋の性格を直して「めんどくさがらずに行動できるようになる」ためには、以下の5つの改善方法がおすすめです。
方法①:心身のコンディションを整えて、本来のメンタル&脳の働きを取り戻す
脳の働きの低下は「めんどくさい」を生む原因になります。まずは本来の良いコンディションを取り戻すのが先決です。
基本的には「食う・寝る・動く」を正しい方向に改善していくってやり方がやっぱり王道ですかね。
もしかしたら、生活習慣を見直すだけでも「めんどくさい」が減るかもしれないのでぜひ取り組んでみてください。
僕も昔からかなりのめんどくさがり屋なんですが、心身のコンディションを整えだしてから結構変わりました。
ダイエットが成功したり、運動が習慣になったり、仕事への意欲とか集中力が上がったりと、かなりメリットを感じてます。おすすめ。
方法②:過去の「めんどくさがらずに行動した経験」を思い出す
めんどくさがり屋の人でも、必ず1回は「めんどくさがらずに行動した経験」があると思います。
そのときを一度思い出してみてください。なぜめんどくさがらずに行動できたのか?その理由はわかりますか?
これを考えてみて、めんどくさがらずに行動できた成功要因を見つけ出すってのがこの方法です。
少し具体例を挙げますね。
例えば、「夏休みの宿題はめんどくさかったけど、さすがにやらないと親にも先生にも怒られるから、一応ちゃんとできたな」という経験があるなら…。
↓
「怒られるのが嫌」がモチベーションになったな。
↓
上司や先輩から怒られる場面を想像すれば、重い腰を上げられるかも?
といった感じで考えていくと、何が行動に繋がったのかが見えてくると思います。
もう1つ例を挙げると、、、
「仕事はめんどくさいけど、サボらずにちゃんと毎日会社に行ってるな」という成功体験があるなら…。
↓
仕事に行かないと生活できないし、やっぱり世間体が気になるからサボらずに仕事に行ってるんだな。
↓
世間体が悪くなる、周りから白い目で見られる、裏でコソコソ噂話をされる、嫌なレッテルを貼られることを想像すれば「それは絶対に嫌だ」と思って行動できるかも?
みたいな感じですかね。
つまり、過去の経験からめんどくさがらずに行動に繋がった「動機」もしくは「要因」を見つけ出すのがこの方法の重要なポイントです。
これは人によって違うので、自分なりに考えてパターンを見つけていくしかありません。
ですが1つでも発見できれば、かなり面倒くさがりの自分を動かしやすくなります。
ちなみにこの成功体験を引っ張り出して応用しようって考え方は、名著『スイッチ!「変われない」を変える方法』の中でも紹介されています。
自分を変える方法としては鉄板のやり方なのでおすすめ。
方法③:難しい行動は「Why」でモチベを上げて「What」で道筋をわかりやすくする
難易度が高かったり長期的な努力が求められるようなことに関しては、この2つをうまく使って行動力を上げるのが良い方法です。
目標達成などの研究の第一人者である社会心理学者のハイディ・グラント・ハルバーソン博士によれば、、、
・「なぜ」という視点で考えると、行動したあとに得られるメリットをイメージしやすくなり、意欲や自制心、忍耐力が高まる
・「何」という視点で考えると、目の前の具体的な行動への意識が高まり、細かい手順や次の一歩に集中することで難しく不慣れなことに取り組みやすくなる
ことが、研究によって示唆されているそう5。
ダイエットで例えるなら、「なぜダイエットをするのか?なんのためにダイエットをするのか?」を考えることで「モテたいから、今の見た目に納得できないから、もっとカッコよくなりたいから」といった理由を思い出しモチベーションを上げることができます。
そして、「ダイエットを成功させるために何をやればいいのか?」を考えれば、具体的な行動(ご飯の量を半分にする、運動を習慣にする、15時に間食する癖を直すなど)に取り組みやすくなります。
人が物事を前にして「めんどくさいなぁ…」と感じるのは、それをやるメリットや意義を感じない、具体的に何をどうすればいいのかわからない、こういった原因があるからです。
やる気が出ずに「めんどくさい」と感じたときは、「これをやることが自分にとってなぜ重要なのか?どんなメリットがあるのか?」を自問している。
具体的なやり方や手順がわからず「めんどくさい」と感じたときは、「具体的に何をすれば目の前の物事が前に進むのか?何が足りていないのか?何が障害になっているのか?」と自問してみる。
というのが、良いやり方になります。
方法④:前もって「めんどくさくなるパターン」への対策を決めておく
こちらは、自分がどういう状況・場合によくめんどくさくなるのか?のパターンを見つけ、前もって対策を決めておこうって方法です。
例えば、「お腹いっぱい昼飯を食べた後は眠気がやってきて午後からの仕事がめんどくさくなりやすい」のであれば、そうなることを想定して事前に「ごはんの量を減らして腹七分目くらいに抑えよう」と対策しておく感じですね。
特にいつも同じような「めんどくさい」に悩まされる場合は有効な方法です。
こうやって障害を想定して対策を用意しておくテクニックは、科学的に効果のある心理テクとして広く知られています。
自分の「めんどくさがり屋が発動するパターン」を掴み、こういう場合はこう対策しておこうと決めておけば、事前にめんどくさいを回避しやすくなります。
めんどくさいの予防法としてどうぞ。
方法⑤:行動するハードルを下げて「動くことへの抵抗感」を減らす癖を付ける
めんどくさい=動くことへの抵抗です。「すごく疲れそうだから、やめておこうよ」という悪魔の誘惑です。
勉強とか仕事も「手を付け出すと意外とスムーズに進むんだけど、手を付けるまでが物凄く大変…」って経験ありませんか?
これもつまり、やり始める前に自分の中の悪魔が「これをやると大変だよ」とささやいてくるせいで、実際よりも大げさに「負担がかかる!ヤバい!」と感じてしまっているのが原因の1つ。
この状態を乗り越えるためには、まず「これなら簡単にできるな」と感じるレベルまで行動の難易度を下げて、始めやすくすることが大切です。
行動するハードルを下げて「動くことへの抵抗感」を減らす癖を付けるようにすれば、かなりスムーズに物事を進められるようになります。
例えば、「痩せたい!と思ってウォーキングを習慣にしようと思っているけど、めんどくさいと感じて続かない…」とします。
最初からウォーキングを30分やろう!とかすると、ハードルが高くて挫折しやすくなるので、まずは「家の中で5分間だけ足踏み」でOKにするとかですね。
バカバカしいくらい簡単でいいので、とにかく「最初は小さく始める」のがコツです。
小さく始めて悪魔のささやきを乗り越え、「意外とできるじゃん」と自分に思わせてあげることができれば大勝利です(笑)
ただ、行動を変えることで性格を良い方向に改善していくことはできます。
【まとめ】めんどくさがりの性格を1歩ずつ改善して行動力を上げていこう
周囲にいる面倒くさがりの特徴・接し方から、自分のめんどくさがり屋の部分を直す改善方法までご紹介いたしました。
仕事がめんどくさい、人間関係がめんどくさい、行動するのがめんどくさい…。このめんどくさい気持ちはどうすればいいんだろう…。 今回は「めんどくさい」にお悩みの方に向けて、心理学や脳科学の知識に基づいためんどくさいを解消して行動力を上げる方法を[…]
参考文献
- 加藤俊徳.”第1章 脳はもともとめんどくさがり”.『「めんどくさい」がなくなる脳』.SBクリエイティブ株式会社,2017, p.18-p28.
- Mullainathan, Sendhil. Shafir, Eldar. ”第2章 処理能力への負荷”.『いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学』.大田直子(訳), 早川書房, 2017, p.64-p101.
- Covey, Stephen R.”第1の習慣 主体的である”.『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』.フランクリン・コヴィー・ジャパン(訳).キングベアー出版,2014, p.88-p.89.
- Partnoy, Frank. ”はじめに”.『すべては「先送り」でうまくいく』.上原裕美子(訳), ダイヤモンド社, 2013, p.4.
- Halvorson, Heidi Grant.”第1章 ゴールをかためる”.『やってのける 意志力を使わずに自分を動かす』.児島 修(訳).大和書房,2013, p.34-p.50.