ダラダラゴロゴロと過ごす日々。
このままじゃダメだと分かっていても、なかなか怠惰な生活から抜け出せない。
怠惰な生活ってとにかく「ラクで気持ちいい」のでこの魔力に抗うのがすごく難しいんですよね。
とはいえ、怠惰な生活は時間と人生を無駄に消耗してしまうので、できるだけ早く確実に手を打ちたいところ。
・怠惰な生活になる原因がわかる
・怠惰な生活から抜け出す7つの改善策がわかる
・怠惰な生活から抜け出すための行動プランが手に入る
<この記事は約5分で読める!>
第1章:なぜ「怠惰な生活」になるのか?
まずは「怠惰な生活に陥る理由」を見ていきましょう。
大きく分けて5つほど原因があります。
理由①:日々の忙しさで疲れ切っている
仕事や日々の生活に追われて肉体的に疲れ切っていると、単純にエネルギー切れで怠惰になってしまいます。
この場合は、怠惰というよりも「体が休みたがっている」と考えるのが正しいですね。
でも人間は色々とやることが多いので、なかなか休めない。
その結果、ズルズルと「体が休みたがっているのに休めない状態」が続き、どんどん怠惰になっちゃうんですね。
これがまず1つ目の理由です。
理由②:ストレスが原因で心が参っている
もう1つ大きな理由は、ストレスですね。
仕事、人間関係、お金など人間にストレスをもたらす要因は数多くあります。
そうしたストレッサー(ストレスを引き起こす原因)が身近にあると、心身はどんどん疲弊します。
ストレスによる悪影響は、大きく分けて心理面・身体面・行動面の3つあります。
心理面での悪影響は、やる気の低下、イライラ、不安、気分の落ち込みなど。
身体面での悪影響は、体の痛み、頭痛や腰痛、肩こり、慢性的な疲労感、胃腸の不調、不眠など。
行動面では、飲酒量・喫煙量の増加、ミスの増加、食欲の増加または低下、引きこもりといった特徴があります。
この3つの面からストレスは僕らに悪影響を与え、意欲が低下し、怠惰な生活へと引き込まれていく…。
これも大きな原因として考えられますね。
理由③:生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも1つ理由として挙げられます。
人間の生活を支える三本柱は、食う・寝る・動くの3つです。
このどれか1つでも崩れると、一気にバランスが崩れて体調や生活習慣も悪化してしまいます。
健康に良いものを食べ、よく動き、よく寝る。この当たり前を当たり前にできていれば問題ありませんが、日々様々な問題がやってくる現代ではなかなか難しいのが実情なんですよね…。
ただ、「生活習慣が乱れているから怠惰な生活になっている」のか「ストレスや疲れが原因で怠惰な生活になっているから生活習慣が乱れている」のかは難しいラインですね。
理由④:怠惰な生活が「習慣」になっている
人間は良くも悪くも慣れる生き物なので、怠惰な生活が続くほどより脳に怠惰な生活パターンが定着してしまいます。
怠惰な生活が5年、10年、20年と続けば続くほど基本的に抜け出すのが難しくなるのでできるだけ早く手を打ちたいです。
この場合は、怠惰な生活のパターンをうまく変えることで対処可能です。
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理由⑤:時間を持て余している
時間を持て余しているとき、人は基本的にラクで楽しい方の行動を選択します。
スマホをいじったりテレビを見たり、ネットサーフィンしたりとか。つまり、時間を持て余すと怠惰な行動をしやすくなるんですね。
これは僕も身に覚えがあるんですけど、スマホという最強の暇つぶしツールのおかげでダラダラが楽しめちゃうんですよね。
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第2章:怠惰な生活から抜け出す方法【7つの改善策】
最初に7つの方法をざっくりご紹介しておきますね。
- とにかく徹底的に休む
- 少しずつ生活習慣を見直していく
- 悪習慣から抜け出す
- 怠惰な自分を受け入れる
- 人生の「価値」に基づいて動く
- 1日の時間割を決める
- とりあえず1分だけジャンプする
この7つの改善策を生活に取り入れていけば、怠惰な生活から抜け出しやすくなると思います。
方法①:とにかく徹底的に休む
怠け者で怠惰な生活が続いてしまうのは、それだけ自分の心身が疲れ切っている証拠です。
なのでまずは徹底的に休むことが大切です。
ここで言う「休む」とは、体と脳を休ませてあげるということです。
体を横にしてラクな体勢になっていても、スマホをいじったり過去のことで悩んだり将来のことを不安に思ったりしているとき、僕らの脳は猛烈に動きまくっているます。
スマホから得た情報を処理すること、思い悩むこと、不安に思うことに対しても脳はエネルギーをバンバン使っているんですね。
なので「休む」ときは、ラクな体勢になって全く何もせず何も考えずにただ目を閉じているのがベストです。
娯楽でリフレッシュすることも大切ですが、基本的には普通に体と脳を休ませてあげた方が心身の回復につながると思います。
心身が回復すると意外と自然にやる気って出てくるんですよね。
仕事中もこまめに休憩をはさみ、15分前後の昼寝も積極的に取り入れていく。普段の生活の中でできるだけ「休む回数と時間」を増やしてみてください。
方法②:怠惰な自分を受け入れる
怠惰な生活が続くと「自分ってどうしてこんなに怠け者なんだ…」「怠け者の自分ってほんどダメ人間だな…」と自分を責める方向に考え方が偏りがち。
こうなると余計にメンタルが傷ついてしまうのでNG。さらに怠惰な生活を深めることになりかねません。
ポイントは、怠惰な自分を「受け入れる」こと。
自分を責めたり否定したりせず、「長い人生こういうときもある」「疲れているんだから仕方ないよな」と受け入れる考え方が大切です。
これは自分を甘やかす考え方ではなく、自分の時間を有効に使ってより良い人生を築く方向に切り替えるための考え方です。
つまり、とりあえず怠け者の自分を受け入れて、自己批判や自己否定の状態を抜け出そうっていう方向転換ですね。
自己批判や自己否定を続ける状態では「よし!怠惰な生活から抜け出すぞ!」とはなりづらいので、まずは受け入れてあげる。
そのうえで、じゃあどうやって改善できるかな?と考えていく姿勢が大切だと思います。
方法③:少しずつ生活習慣を見直していく
食う・寝る・動く。
この三本柱の中で「ここはちょっとおろそかになってるな…」と思うものはありますか?
もしあるなら、それを少しずつ改善していくと怠惰な状態から抜け出しやすくなるかも。
この「食う・寝る・動く」はどれも心身の状態を大きく左右する要素なので、健康を意識した食事に変える、睡眠時間を増やして生活リズムを整える、運動不足を解消して活動量を増やすってことをしてあげると心身の調子も整ってきます。
実際僕も、「食う・寝る・動く」がグダグダで最悪だった時期があったんですが、まぁ腐ってましたね(笑)
でもちゃんと改善しようと思って取り組んでからは心身のコンディションがかなり良くなりました。
いきなり生活習慣を変えるのは難しいので、まずは簡単なことから取り組むことをおすすめします。
方法④:悪習慣から抜け出す
怠惰な生活という悪習慣から抜け出すのは少し骨が折れますが、ちょっとしたコツを掴むと成功率をアップできます。
人間の習慣は基本的にかなりパターンが決まっています。「Aの行動をしたらBの行動をする。Bの行動をしたらCの行動をする」。こんな風にある程度流れが決まっていることが多いんですね。
怠惰な生活とざっくり言っても、仕事したり家事をしたり外出したりと、活動している時間帯は必ずあると思います。この活動できるときと怠惰になるときの行動パターンがどうなっているか?がポイントです。
例えば、仕事が終わって家に帰ってくるともう何もする気が起きなくてずっとダラダラしながらスマホをいじっているのであれば、おそらく疲れやストレスが原因だと考えられます。であれば行動パターンを少し変えて、仕事が終わって家に帰ってきたら、まずは大好きな香りの入浴剤を入れてお気に入りの音楽をかけながらゆっくり湯船につかってリフレッシュする。こんな風にまずは回復を優先すれば、「今日はなんか調子いいな」と感じて怠惰から抜け出せるかもしれません。
こうやって怠惰になるときはどういう行動パターンになっているか?に注目して少し行動パターンを変えていくと、悪習慣から抜け出しやすくなると思います。
方法⑤:人生の「価値」に基づいて動く
価値とは、自分の人生の中で「これは大切にしたい」「この大事なものが常に身近にある人生でありたい」と感じるもののこと。
例えば、それは家族だったり好きな仕事だったり趣味だったり、人によって色々だと思います。
もしくは自分に対する見方の場合もあります。「自分は自分の時間を大切にし、より良い人生を目指すことができる人間だ」という自分自身への考え方に価値を置く人もいます。
自分の中で人生の「価値」がぼんやりとでも分かっていると「こういう人生にしたいな」「こういう生き方をしたいな」「こういう生活にしたいな」というモチベーションが生まれるんですよね。
この「価値」から生まれるモチベーションって一時的なものではなく、自分の根源的な欲求なのでパワーが段違いです。
ベストセラー『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』の著者であり、医師・心理療法士のラス・ハリスさんは「価値は世界を生きるに値するものに変える」とおっしゃっています1が、要するにそれだけ「価値」って生活を一変させるものなんですね。
自分の「価値」を見つけるのは難しいんですが、ひとまず以下の質問の答えを考えてみると見つけやすくなります。
人によってはこの答えは色々なので正解はありません。
- 家族と楽しく過ごすこと
- 恋人と良い時間を過ごすこと
- 大好きな仕事に熱中すること
- 趣味をひたすら楽しむこと
- 動物と一緒に過ごすこと
- 楽器を演奏すること
- 人の役に立つ行動をすること
などなど、色々答えはあると思います。
いずれにしてもそれが人生や生活に対するモチベーションになる答えなら、それが「価値」になります。
ぜひ時間をとって考えてみてください。
方法⑥:1日の時間割を決める
基本的に人間はラクな方に流れていく生き物なので、時間を持て余すとラクな行動を選びやすくなります。
これに対策するためには、前もって1日の時間割を決めてそもそも時間を持て余さないようにするのが得策ですね。
- 20:00~20:50:読書の時間
- 21:00~21:50:ニュースチェック
- 22:00~22:50:就寝準備
みたいな感じで1日の過ごし方を学生時代の時間割のように決めておくと、かなり時間を持て余しくにくくなります。
そしてこの時間割を体で覚えるくらい繰り返せば、怠惰な生活を脱却できると思います。
方法⑦:とりあえず1分だけジャンプする
これが1番簡単な方法です。
とりあえず1分だけジャンプしてみてください。
人間は「やる気が出る→行動する」というより「行動する→やる気が出始める→エンジンがかかる」って流れによって行動力を上げています。
これは「作業興奮」と呼ばれる現象でして、とりあえず体を動かすことで徐々に自分の中の行動力を起動させることができるんですね。
勉強し始めるまでは大変だけど、一回勉強し始めると意外とスイスイ集中できる。こんな経験ありませんか?
これも作業興奮による働きだと考えられます。
なのでまずはとりあえず1分だけジャンプして、自分の中の行動力を起動させてあげましょう。
特に朝とかおすすめですね。
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【まとめ】怠惰な生活から抜け出す=人生が変わる
怠惰な生活から抜け出す方法を7つご紹介しました。
- とにかく徹底的に休む
- 少しずつ生活習慣を見直していく
- 悪習慣から抜け出す
- 怠惰な自分を受け入れる
- 人生の「価値」に基づいて動く
- 1日の時間割を決める
- とりあえず1分だけジャンプする
この7つの改善策を実生活に活かすなら、以下の5ステップの行動プランに沿って取り組んでいくのがおすすめですね。
- ステップ①:まずは1分ジャンプから始める
- ステップ②:怠惰な自分を受け入れる
- ステップ③:休む時間を増やす
- ステップ④:生活習慣の見直しに着手
- ステップ⑤:価値を明確にして進むべき人生の方向を決める
ステップ①から順に1つずつ進めていけば、かなり怠惰な生活から抜け出しやすくなると思います。
その日に向けていざスタート!
参考文献
- Harris, Russ.”第24章 心の奥底で望んでいること――価値”.『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』.岩下慶一(訳).筑摩書房, 2015, p.206-p.207.