「習慣は第二の天性なり」という言葉は有名ですが、実際のところ「習慣」ってホントに天性って言うくらい重要なの?そもそも「習慣は第二の天性」ってどういう意味?と疑問をお持ちの人もいると思います。
今回のテーマは「習慣は第二の天性」。
その意味と、「習慣」の偉大さについて振り返っていきますね。
・「習慣は第二の天性なり」の意味がわかる
・「習慣」の偉大さがわかる
<この記事は約2分で読める!>
第1章:「習慣は第二の天性なり」の意味は?誰のことわざ?
「習慣は第二の天性なり」の意味とは?
「習慣は第二の天性なり」とは、習慣の力は大きいものであり、生まれつきの性質と変わらないほど人間の行動や生活に影響を及ぼすものであるということ。
また、身についた習慣は生まれつきの性質に劣らないほど人間に深く染み込むものである、という意味もあります。
ちなみに英語では、、、
Custom is a second nature.
Habit is a second nature.
になります。
「習慣」が持つ影響力の大きさを分かりやすく表現したことわざですね。
「習慣は第二の天性なり」の語源・由来
語源・由来については諸説あるようです。
・古代ギリシャの哲学者・ディオゲネスの言葉が由来になっている説
・古代ローマの政治家で哲学者キケロの「至善至高論」が出典元である説(大辞林)
などなど、いくつか説があります。
第2章:習慣は第二の天性なり?毎日の行動の4割以上が実は「習慣」
そもそも「習慣」とは、毎日のように繰り返し行う選択・行動のこと。
いちいち「どうしよっかなー」と迷ったり悩んだりすることのない半自動的な行動です。
デューク大学が発表している論文によれば、人間は毎日行う行動の40%以上が「その場の決定」ではなく「習慣」によって決められているそう1。
つまり、毎日の行動の4割以上はどういう習慣を身につけているか?次第で変わってくるわけです。
そしてもう1つ習慣の重要な性質は、毎日の小さな習慣の積み重ねは人生を左右するほどの強い影響力を持っていることです。
「塵も積もれば山となる」ということわざにもある通り、毎日の行動自体は小さくても、それが1ヶ月、1年、10年と積み上げられていけば、良くも悪くも人生は全く違うものになります。
毎日脂っこい食事とジャンクフード、添加物てんこ盛りのジュースを習慣にしている人と、毎日体にいい食事を心がけている人では、5年後の健康状態はまるで違ってくるでしょう。
毎月振り込まれた給料をまるまる使い果たしてしまう人と、毎月振り込まれた給料のうち3万円を貯金している人とでは、10年後の貯金額はどれくらいの差が出るでしょうか?
つまり、短期的に見れば大したことない差であっても、習慣によって長期的に積み上げられていけばどんどん大きな差になっていくわけです。
第3章:才能に頼るより第二の天性「習慣」を極めた方が人生はうまくいく?
「そうは言っても、生まれつきの天才的な才能に比べれば習慣なんて大したことないでしょ」と思う人もいるかもしれません。
でも実は「人生の成功」においても、第二の天性「習慣」が才能よりも重要ではないか?という話があるんですね。
「才能で決まると考える人」VS「習慣によって能力を伸ばす人」
「結局は生まれ持った才能で人生って決まる。能力なんて生まれた時点でほぼ決まっちゃってるし変えられないでしょ」といった感じで、能力は固定的なものだ!という考え方のことを「硬直マインドセット」と言います。
反対に、「人間の基本的な資質は1人ひとり違いがあっても、努力と経験を重ねていけば誰でも成長することができる」という考え方のことを「成長マインドセット」と言います。
「硬直マインドセット」の世界では、自分に賢さや才能があるかどうかが重視されます。
自分の賢さや才能を証明することができれば、彼らは大喜びします。
一方で彼らは「失敗すると無能な敗北者、負け犬になる」という切迫感も併せ持っているんですね。
自分が優越的な状況であれば彼らは一安心ですが、自分の優越性が崩れそうになると途端に不安定になります。
しかし「成長マインドセット」の世界はまるで違います。
成長マインドセットの世界では、学ぶことや努力することによって人は才能も能力も伸ばすことができると考えます。
昨日の自分よりも1歩前進できれば、それが彼らにとって成功であり勝利です。
彼らは「人生には必ず困難が訪れるし、失敗することもある。大事なのはそこから教訓を得ること。それができれば困難や失敗は成長につながる」と考えます。
また、潜在能力が開花するまでに時間がかかる、能力を伸ばし目標を達成するには時間がかかる、ということも理解しています。
なので硬直マインドセットの人たちよりも粘り強く物事に取り組みます。
スタンフォード大学の心理学教授キャロル・S・ドゥエック博士は、20年にわたる研究から、「どちらを信じるかによって、その後の人生に大きな開きが出てくる」と著書の中でキッパリ断言されています2。
実際、成長マインドセットの考え方を持つ人たちは、学校の成績や大学への進学率・卒業率が高く、人生の成功に必要な能力と言われる「やり抜く力」を持ち合わせている割合も比例して増えていったそうです3。
「ウサギとカメ」の童話にもあるように、大切なのはスタートダッシュではなく、着実にまっすぐにコツコツと歩みを進めること。
まさに「継続は力なり」ですね。
「継続は力なり」とよく言われるように、ダイエットにしても運動にしても勉強にしても、欲しい結果を得るためには結局「習慣化できるかどうか?」が大きな分かれ道になります。 日本を代表する伝説的なプロ野球選手だったイチローさんは、「準備の鬼」「習慣[…]
【まとめ】習慣は第二の天性なり!習慣こそ最強の才能
- 生まれつきの性質と変わらないほど「習慣」の力は大きく、人間の行動や生活に強く影響するものである
- 身についた習慣は、生まれつきの性質に劣らないほど人間に深く染み込むものである
「習慣は第二の天性なり」にはこのような意味がありました。
幸いなことに、僕ら人間には「習慣」という才能が基本的な能力として備わっています。
この第二の天性を活かしていけば、僕らの中に眠っている潜在能力を開花させることができるでしょう。
そして、第一の天性すらもぐんぐん伸ばしていけるかも…!
「良い習慣は人生を変える」と言われることもありますが、じゃあ具体的にどんな習慣が「良い習慣」なの?って点は前から気になってたんですよね。 良い機会なので今回は「これを続けていったら人生変わる!」っていう良い習慣を33個リストアップしました。[…]
参考文献
- Duhigg ,Charles.”プロローグ”.『習慣の力』.渡会圭子(訳). 講談社, 2013, p.8.
- Dweck ,Carol S.”第1章 マインドセットとは何か?”.『マインドセット 「やればできる! 」の研究』.今西康子(訳). 草思社, 2016, p.12.
- Duckworth, Angela.”第9章 この「希望」が背中を押す”.『やり抜く力 GRIT』.神崎朗子(訳). ダイヤモンド社, 2016, p.241-p.242.